海外の日本ブーム事情

2019年01月19日

天心庵守 

仕事で海外を旅することが多いわたしは、

最近訪れる国々でよく日本ブームさながら

和食メニューや和物グッズを多く見かけるようになりました。


とりわけ先進国でのことなのですが、

現地の日本食レストランは

首を傾げてしまうものも含めて

相変わらず店舗が増え続けています。 


例えば、イタリア・ミラノのラーメン横丁、

カナダ・トロントの日本茶カフェ、

ロシア・モスクワで絶賛されているラーメン店などは、

ここはどこ?っていうくらい、

インテリアも味もサービスも顔負けするほどでした。


「日本食は健康によくて低カロリー」

といわれ注目が集まり始めた頃は、

私たちが慣れ親しんでいる味には

まだまだほど遠かったけれど、

最近の日本食のレベルがとっても高いのです。


競争が激しそうなミラノのラーメン横丁の人気店では、

提供される味噌ラーメンは東京と北海道の二択ができて、(ちょっと味が濃いけれど。)

さらにトッピングや麺の茹で加減まで注文できるなど日本流サービスさながら。

オープンカウンターに囲まれた清潔なキッチンでは、

地元のミラネーゼがなかなか手つきよくラーメンを作っているのですが、

実はカウンター越しに日本人のマネージャー(?)がマニュアルどおりに調理をこなしているか

彼らをしっかり監督していました。(微笑)


現地ローカルの食事が数日続くと

何故か決まって食べたくなる日本のラーメン。

それが"いつもの味"通りとなれば言うことなし!

お陰様で頼んだ"北海道味噌ラーメン"

がきた途端、味噌味に飢えていたので

写真を撮るも忘れてしまい、一気食い。

それほどのレベルになった日本食=ラーメンでした。

メニューは、写真が豊富。ラーメンの前菜に何故かパンと白味噌・酒粕・パプリカそれぞれをクリームチーズで混ぜたデイップが出された。意外や美味! 日本地図にそって地域特産のスープの味を紹介している。メニューやシートを通して食文化の交流が図れていた。

濃い味噌味にフライドポテト2本って??  

味噌樽がランプシェードに!やはり富士山なのですね。  

外国人の感性で日本のイメージを見るのも楽しい。  

昨年の秋、カナダ・トロントで日本茶カフェを発見。

聞けば、そこは京都・宇治の老舗茶屋辻利の

北米2号店だという。

ここはカナダ人に大人気の抹茶スイーツをはじめ

2階では茶そばやお茶づけなどの

お茶のお食事まで提供していました。

店内は、人気メニューを注文する若い人たちでいっぱい。

外国人にとっていまや日本料理は私たち日本人が思うほどハードルが高くないのです。

そういえば、確かに最近

「外人さんは、てんぷら好き? えっ、刺身食べられるの? へ〜、凄いねえ。。。」

という会話は聞かなくなったような。

和食はもう和物ではなく、

グローバル料理に変貌しているようです。

(カナダ・トロントノースヨーク地区にあるTSUJIRI2号店写真:辻利茶舗WEBインスタグラムより) 

最後にご紹介するのは、

ロシア・モスクワで滞在したホテルのアメニテイ。

アメニテイの名前は「TOKYO MILK」とあります。

なんで??という疑問はさておき、

素直にロシアと日本の距離が近づいた気がして、

ほっと心が温かくなりました。 

日本名のアメニテイ (本人撮影)  

実は、モスクワでも日本食ブームが

起きているようで、

数年前に比べて日本料理店

(正確には、アジアンメニューと混ざって日本料理メニューを置いているお店・・といったほうがいい。)

がかなり増えていて、

それも店内に本格的な生簀(いけす)

を置いて新鮮な生牡蠣や魚が食べられます。

そうした流行にそって、

モスクワにも本格的なラーメン店が

昨年オープンしたと聞いてさっそく制覇。


このコラムのタイトルに

「海外の日本ブーム事情」

と書いたのですが・・・

実は、日本人の私が勝手に"日本ブーム"と

言っているだけで、

もしかしたら現地の人たちは

その料理がどこから来ようと気にもせず、

私たちがピザやスパゲッティを食べに行くように

ただ"ラーメン"や"日本食"を

楽しんで食べている気がしています。 

それでも確実にその店が広がっていて、

旨さのレベルが上がっていることは

まちがいないのです。

日本のラーメン屋さんも、和食屋さんも、

おちおちしていられないかも? 


そのうち舌の肥えた海外の和食通に、

「もっと真面目につくれ!」

などと言われないように精進、精進。

どうやら、日本ブームの黒船作戦は

成功の道をたどっているようです。


天心庵守